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五十肩(肩関節周囲炎)

五十肩(肩関節周囲炎)

五十肩とは

受傷機転がなく、50歳前後に生じる運動制限を伴った肩関節周囲炎の通称です。
急に肩が痛くなり徐々に肩関節の運動範囲が制限されていきます。疼痛が軽減すると肩の運動制限が残存し、日常生活に支障をきたすようになります。
治癒期間は症状によりますが、12~42か月要するとされています。

原因

加齢による筋肉の変性、血流障害が原因となり、肩の筋肉や関節を滑らかにするが炎症を起こす為であると考えられています。痛みのあまり関節を動かすことが減り関節拘縮を起こすとされています。

症状

疼痛と可動域制限

病期分類
  1. 凍結炎症期(2-9ヵ月)
    関節内の炎症症状により痛みが主体となります。痛みにより肩関節の運動が制限され、 夜間痛、安静時痛が生じます。
  2. 凍結完成期(4-12ヵ月)
    痛みが徐々に軽減していきます。肩関節を構成している組織の短縮により、肩の運動範囲が著明に制限されていきます。
  3. 寛解期(12-42ヵ月)
    痛みと可動域制限が和らいで動きが改善していきます。

夜間痛

肩関節の拘縮により、肩甲骨が固定されることで肩関節が伸展され就寝時の疼痛が増強します。肩の下に枕をひくことで就寝時の夜間痛が軽減します。

診断

※レントゲン上での診断は難しい事が多く、痛みが強い場合や症状の改善がない場合には、腱板損傷・断裂の鑑別診断としてMRIの撮影を行うこともあります。

治療

  1. 薬物療法  …消炎鎮痛薬の内服、注射を行い疼痛の軽減を図ります。
  2. 運動療法  …病期分類により、症状にあわせたリハビリを行っていきます。
  3. 物理療法  …温熱療法、電気刺激療法により筋肉の緊張緩和を図ります。

運動療法

凍結炎症期

・積極的な運動療法は行わずに、ポジショニング指導や日常生活指導を行っていきます。

凍結完成期

・安静時痛や夜間痛が軽減してきたら、積極的な関節可動域訓練や筋力増強運動を行っていきます。凍結完成期

・自主トレーニングの指導や筋力増強運動など行っていきます。

症状による安静度や治療内容などは医師・機能訓練士がアドバイスをしていきますので、 お気軽にご相談ください。