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バーナー症候群とは

 ラグビーやアメリカンフットボールなどのタックルで、肩や頚に強い衝撃を受けた際に、頚部の神経(腕神経叢)にストレスが加わり、頚から腕にかけて痺れや焼けつくような痛みが生じる障害です。バーナーで焼かれるような痛みが生じることからバーナー症候群と呼ばれています。

バーナー症候群

症状

主な症状は一時的な神経症状であり、肩から手にかけて下記の様な症状が出ます。

  • 感覚神経症状… しびれ、灼熱感、感覚異常
  • 運動神経症状… 脱力、筋力低下

一般的に症状は一時的で、数分~長くても一時間程度で軽快します。
再発を繰り返すと永続的な神経障害を残すこともあります。

原因

タックルなどの衝撃により、首を左右へ捻る動きに加え、肩が下方に引き下げられることや、タックルなどでショルダーパッドが神経を直接圧迫することで症状を引き起こします。
※バーナー症候群は一時的に神経症状を起こす状態であり、数日経っても症状が続いている場合は、神経根の損傷や、椎間板ヘルニアなどの疾患の可能性があり治療が必要です。

バーナー症候群 原因

診断

診断は問診と受傷機転から判断を行います。一時的な症状で終わり、そのまま回復するようなことがあれば、バーナー症候群と判断されます。

  • 知覚検査
  • 筋力検査
  • 徒手検査

などの検査を行い、手指のしびれ、同じ動作での痛みの再現などがある場合、頸椎椎間板ヘルニアや神経根損傷との鑑別が必要となります。

バーナー症候群のからの競技復帰基準

  1. 頸部や腕の痛み、感覚障害がないこと
  2. 頸部と上肢が痛みなく全可動域動かせるかどうか
  3. 筋力検査で、プレーシーズンの測定と比較して通常の強度があること
  4. 深部腱反射が正常であること
    ※神経障害があると減弱します
  5. 腕神経叢、牽引テストが陰性であること
    ※しびれ、痛みが再現された場合陽性です

※自己判断での復帰は危険であり、症状がでた場合には病院でしっかり検査を行う様にしましょう。

バーナー症候群のからの競技復帰基準

神経ストレステスト 神経の圧迫(写真左)や、牽引(写真右)を行いしびれ、痛みの確認

治療

治療としては、痛み、痺れが消えるまでは安静にします。
予後は良好であり、重症例においてもほとんどがスポーツ復帰が可能です。神経根の損傷、椎間板ヘルニアなどがある場合は疾患に合わせて治療を行います。

運動療法

 タックル、ブロック、スクラムなどコンタクトプレイにおいて正しい姿勢を身につけることが大切です。正しい姿勢を身につけ、コンタクトプレイを行う十分な筋力をつける為、頚部を中心とした筋力トレーニングを行っていきます。

バーナー症候群 運動療法1

 

バーナー症候群 運動療法2

良い姿勢は脊柱が一直線になり顔は前方を向いています。
※スピアリングとは、タックルの際に頸椎外傷のリスクが高まるため禁止されている頭頂部からヒットする行為。
 不良姿勢は、パフォーマンスの低下や、あらゆる部位の障害へ繫がるだけではなく、コンタクトスポーツにおいて、よくみられる頸椎外傷や、バーナー症候群のような急性外傷に繋がります。

スポーツ復帰の時期や治療内容などは医師・機能訓練士がアドバイスをしていきますので、お気軽にご相談ください。